WARU001

「BIG BIZ~宮原木材危機一髪~」 

作 後藤ひろひと

演出 高橋直也


 2003年6月8日(日)
長岡リリックホール第1スタジオ
16:00~ (総観客数120名:満員御礼)

 

ストーリー
とある企業の冴えない男・結城がペーパーカンパニー「宮原木材」で悠々自適の暇仕事三昧をしていた。この会社に悪友健三がやってくるまでは…。
健三はひょんなことで「宮原木材」に入った大きな仕事を引き受けてしまう。留守番一人の会社に普通は大きな仕事は入らないはず。ところが健三は声色を次々に変え、新入社員から営業部長、社長はもとより、社長お抱えの仕立て屋、よく出入りする芸能人など、止まることなく電話口で演じまくりまんまと「宮原木材」を大会社に仕立て上げてしまう。
さらにフランク・シナトラ好きのとんでもなくいい加減な性格の自称画家・神崎。「宮原木材」に就職できたと勘違いしているおっちょこちょいな中年男・木太郎。そしてとっても怪しげな謎の女・皿袋らの登場で事態はどんどんややこしくなっていく。
健三はそんな中、結城の制止をのらりくらりとかわしてどんどん仕事を大きくしてしまう。バカなのか利口なのか分からない健三のやり口に結城はさらに翻弄されていく。
「宮原木材」に集まったおかしな人間たち五人は意図してかせずか、大仕事(BIG BIZ)を成し遂げるためフル回転しだす、神崎のフランク・シナトラのメロディにのせて…。果たしてその結末は…。

 

CAST
健 三/高橋 直也
結 城/佐藤 正徒
神 崎/小池 匡
木太郎/斉藤 桂子
皿 袋/陶山 悠子
サ ラ/佐藤 美樹

橋 本/yaji
ピョン太社長

 

スタッフ
演   出  高橋直也
舞   台  山田亜矢子
音   響  星野 武
宣伝美術 delmonte
場内整理 川崎 佐藤
         酒井 関川

受   付 石原 峰村

 

 

旗揚げ公演に寄せて
税理士 高野 裕
さわやかな「わるだくみ」である。
主宰の高橋直也は明るく、さわやかな青年である。
だが、彼は普通の青年ではない。
場の雰囲気や相手の心をズバリと見抜いてしまう透視能力の持ち主だ。この透視能力がいかに強力な能力であるかはここの劇団員に聞けば分かる。この強力な透視ビームを武器に、彼は長岡で劇団を旗揚げした。
彼の演出は変わっている。
まるで上演当日のお客様を透視ビームでサーチしてから演出したのではないかと疑いたくなるような、見る側にフィットした演出だ。ついサラッと見過ごしてしまいそうだが、実は見る側の心をつかんだ細かい気配り演出の連続なのだ。
だが、彼の本当のねらい目は、お客様が気づかない内に直也ワールドに引き込もうということにある。
これこそ彼の「わるだくみ」だと気づいたときには、あなたはもう直也ワールドに引き込まれているはずである。
実にさわやかな「わるだくみ」である。


 

舞台写真

当日配布パンフレット