WARU002

劇団わるだくみ第2回本公演

シアターゴーイング゙2003参加作品

 「スペース・トラベラーズ」
作 児島雄一

演出 高橋直也

 

2003年11月22日(土)

長岡リリックホール第1スタジオ
16:00~ (総観客数120名:満員御礼)

 

ストーリー
とある田舎の銀行に、2人組の銀行強盗が押し入った。
リーダーの西山と、藤本は、まんまと銀行を占拠。行員2名と客2名を人質に立て籠る。
人質となったのは銀行の支店長であり急性糖尿病の佐藤、おきらく銀行員清水、「世の中を立て直せ」が口癖の地方議員の秘書・高部、暗証番号が思い出せない町の電気屋・倉沢の4人。
ところが、ド素人の犯人はあっという間に周囲を警察に包囲されてしまった。
絶体絶命! 
しかし、幸い銀行内の様子が外部にはまだ把握されていないと見るや、ただちに人質4人に仲間のフリをさせ、6人組のプロの強盗集団を装う作戦を思いつく。
その名も『エキゾチック組合』そしてここに、即席の銀行強盗集団が結成された! 
イチかバチか、のっぴきならない状況の連続。極限状態のなせる業か、年齢も立場も生い立ちも、さらにそれぞれが抱える問題もまったく違う、バラバラな6人の間にはやがて奇妙な友情にも似た連帯感が生まれてくるのだった。
やがてどうにもならなくなった彼らは、ある作戦を思いつく・・・


キャスト

俺はプロだ!完璧なんだよぉ!!
孤児院で育ち、小さな犯罪を繰り返してきたが、今度はもっとデカくて「完璧」な犯罪で稼ごうと銀行強盗を計画する。千里眼でも何でもお見通しだ。

リーダー(強盗)  津軽正晴(客演:劇団THE風FOU)

 


お、やべぇ。誰も笑ってねえ。
リーダーを兄のように慕い、その忠誠心は揺るぎない。ギャグセンスは自分が一番?さりげないギャグの中に天然のセンスが感じられる?

シンゴ(強盗)   陶山悠子


私は何でもできるのよ。私の力をみせてやる。
 都議会議員の秘書。政治資金の裏の裏を取り仕切るヤクザな秘書。中華が大好き。男気あふれる彼女の立ち回りで日本が立て直される日も近い?

 高部(秘書)    斉藤桂子


何か甘いもの下さい!
もともと気弱なのに支店長というプレッシャーに押しつぶされ、糖尿病に。エクレアのモカ味が大好物。部下にも恵まれず、糖尿は悪化の一方だ。

 佐藤(支店長)   yaji


私はねえ、このあとデートがあんのよ!
 田舎の銀行でお気楽三昧。真面目にしていれば結構デキるのに・・・何故かお客さんとトラブルが絶えない。座右の銘は「短期は損気」!?

清水(行員)    山田亜矢子


私ね、娘がいるんですよ。今年16歳になる・・・
町の電気屋さん。何気ない一言で人の心を逆なでしているが本人は気づかない。愛する娘のためにヘソクリを下ろそうとするが・・・暗証番号忘れた!

倉沢(電気屋)   佐藤正徒


アリガトウゴザイマシタ!!
わるだくみ初、というか長岡演劇史上初の外国人女優。
ベネズエラの高校で演劇部に所属し、今は長岡の大学院生。
 出番は一瞬だ!見逃すな!!

現金回収員    ヘイディ・ビスパル


スタッフ
演出:高橋直也  
大 道 具:中澤大介

(演劇製作集団あんかー・わーくす)
音響:関川 誠
照明:佐藤美樹
メ イ ク:石原 渚
スタッフ:田中貴行/川崎/廣川/佐藤
小 間 使:石原/佐藤/酒井
補助スタッフ:江尻剛士(音響効果)
宣伝美術:小川裕

 

演出所感

旗揚げが一応の成功を見たので、それに気をよくし、2公演目にて大作を企てる。
そう、言わずと知れた不屈の名作「スペーストラベラーズ」です。 シアゴーという県内劇団が集う演劇祭に初出場。となれば多少の無理はします。その無理が祟ってか、公演前日までに通常の3キロは痩せてしまいました。
私は演出としてだけの役割だったのですが、2度目の公演でその劇団の信頼が勝ち取れるのでは?と、思っていたので、公演が無事終了したときは、身体が震えたのを覚えています。(嬉しくて)
この公演終了後、「是非入団したい」と、何名か団員を獲得することができたのもシアゴーのおかげ?作品のおかげ?
私たちの芝居はまだ始まったばかり。
決して自分たちの成果ではありません。
まだ私たちの「わるだくみ」は始まったばかりなのですから。


パンフコメント

演劇制作集団あんかー・わーくす 中沢氏

そもそもの発端は劇団わるだくみの旗挙げ公演のチラシでした。
そこには前年に『あんかー・わーくす』の芝居に出演してもらったKさんの名が。
そこで律義者の私としては(彼には大変お世話になったこともあって)観に行くことに。(決して無料だった所為では・・・いや、全く無かったとは言い切れないが・・・)
正直に言いますと、この段階では劇団わるだくみも団長の高橋さんにも大した期待はしていませんでした。「旗挙げ公演にKさんは厳しいのじゃなかろうか。へたすると彼だけ浮きまくっているかも。」などと考えていたのです。
ところが・・・旗挙げ公演だけあっていろいろ足りないものも目に付きましたが、総じて楽しかったのですよ。これが。
終演後には(県内の)他劇団にはないであろう個性の面白さや可能性を考えていました。
9月になり新潟でやった芝居(『しばたちゅうとんち』という劇団の公演)が終ると、当分ヒマになることもあって、「他の劇団の手伝いもしてみたいな」などと思いつきました。(正確には「魔が差した」?)そのとき浮かんだのが『わるだくみ』のシアゴー公演です。
  早速高橋さんに連絡をとってみると・・・まあ、どこの劇団もスタッフ不足は慢性的な問題のようで、即座にお手伝いが決定。その後は『あんかー・わーくす』のメンバーもわるだくみの方々を気に入ったようで、出来る限りの協力をしようという事に相成りました。
でもね、こうして手伝っている裏側では「わるだくみの役者をうちの芝居に出そう」とか「うちのプロデュースで新潟公演を打たせよう」とかいろいろ野望や陰謀は渦巻いているのですよ。
高橋さん、その時は嫌とは言わせませんぜ。

舞台写真

当日配布パンフレット