WARU005

 「変身戦隊 ゴメンバー」 
作 きだつよし(TEAM発砲B-ZIN)
演出 高橋直也

 

2005年6月19日(日)

①13:00~ ②18:00~
長岡リリックホール 第1スタジオ
(総観客数210名:満員御礼)

 

あらすじ
「5人そろってゴメンバー!」
大げさなポーズに大げさな登場。アカ・アオ・キ・モモ・ミドのカラフルな仮面を被り、悪と戦う「変身戦隊ゴメンバー」。
そのリーダー“アカメンバー”は、ある日突然“変身能力”を失ってしまう。「変身できなくてはリーダーの資格はない」というメンバーの非難を受け、自身の存在意義を見失うアカ。そんなアカを欠いたゴメンバーの前に“変身ポーズの間は攻撃ナシね”というヒーロー世界のお約束を破る強敵が出現、メンバー全員を変身不能に陥れる。そのメンバーの危機に、今度は正義の仮面を被らないただの人間となり果てたアカが駆けつける。武器も持たず、助けも借りず、体一つで敢然と立ち向かう彼は一体どう戦うのか?

 

CAST
 赤木一番:佐藤正徒
 青葉弐助:小池 匡
 黄嶋参三郎:目黒大樹
 桃姫りよん:岡田麻衣子
 緑ヶ丘大五:斉藤桂子
 茶沢芳輝:高橋直也
ブラック・クロウ(声)
:長部千寿/津軽正晴
マダムゴールド
:山田亜矢子
グレイトーダス
:陶山悠子
ギン: 岡 英彦
クローニン① 相木隆行
クローニン② 白井陽光
クローニン③ 渡部 司
クローニン④ 佐藤美樹
ナレーター(声) どん

 

スタッフ
演  出 高橋直也
助演出 斉藤桂子
制  作 上杉一隆

(演劇製作集団あんかー・わーくす)

制作補佐 山田亜矢子
舞  台 山宮ゆう子
舞台補佐 佐藤正徒
衣  装 陶山悠子
衣装補佐 ちー
音  響 星野 武
照  明 佐藤枝里
メ イ ク 石原渚
宣伝美術 峰村恵利子
チラシデザイン 峰村友美
ムービー 鈴木貴之

 

演出所感
地震の日はちょうどこの公演のプレ公演の日でした。
今でもリリック第1スタジオに来ると、あの日を思い出します。そしてこれからもずっと来るたびに思い起こすことでしょう。そしてこの作品のことも。。。
地震で公演延期を余儀なくされ、何とか集めた団員とスタッフで、地震による影響をモロに受けた私や副団長、そして小千谷のN沢さんの出席不足などもありましたが、何とかようやく。もう二度とこのスケジュールでやりたくないくらい忙しい中、みんなで成功させた舞台だと思います。

 

パンフコメント
『セイギノミカタの見方』
文_高橋直也(劇団わるだくみ主宰)

本日は「変身戦隊ゴメンバー」にお越しいただき誠にありがとうございます。
地震は突然やってきました。
あれは初の通し稽古の真っ最中。簡単なセットを組み、衣装を見につけ、順調に2/3を終えようとした時でした。このリリック第1スタジオの照明はブランコのように揺れ、フロアに立っていられないほどの激しい衝撃が足元に響きました。あわてて机の下に隠れようにも頭だけしか入れられず、あれで照明が落ちていたらと思うとゾッとします。驚きながらリリック駐車場へ非難。続いて余震の震度5が襲ってきました。ゴウン。ゴウン。と空いっぱいに地鳴りが響き、駐車場の車がユサユサと揺れ、頑丈なリリックの建物も大きな軋む音とともに大きく揺れていました。あの時はそれが地震なのか、大きな爆弾が近くに落ちたのか、それとも天変地異で異常な何かが起きたのか?検討もつきませんでした。この世の終わりだとも思いました。もちろん、演劇も今の生活も今までどおりには戻れないのかもしれないとさえ思いました。
あれから半年。まだ地震の爪あとの残るなか、動けるメンバーをかき集め、少ない稽古時間ですが、なんとか今公演にこぎつけることができました。今こうしてあの時と同じこの第1スタジオで公演ができることを、わるだくみ団員&スタッフ一同、心より喜んでいるものと思います。

さてさて、2003年6月に旗揚げし、11月シアゴー初参加。翌年6月、そして7月の水害処理真っ只中の8月公演、さらに10月は大地震によるシアゴー中止にも負けず、この度若干のメンバー変更はあれ、公演決定。・・・と、息つく暇なく走ってきました。これはもう演劇が好きというだけではなく「馬鹿」と言われてもしゃーない走りっぷりだと思います。お客様のお気に召さない芝居もあったかも知れませんが、県内の長岡にこんな劇団があると覚えていただけたかな?という感触は感じました。
1年経ってみて、関係者から「劇団の色は?」と聞かれる事がありますが、「無い」もしくは「まだ無い」と言っています。それはオリジナル芝居をまだしていない事にあります。旗揚げよりオリジナルで固定客を集めるのは、よほど良い脚本と役者の力量がなければなりません。如何せん素人に毛が生えた私たちにすべきことは、既存の作品を如何に面白く魅せるか、如何に多くの役者が舞台に立って経験を積むか?に依るところが大きく感じたからです。
変な例えですが、「ピカソ」の作品。凄く個性的です。パッと見ただけでピカソです。それはそれで個性も色もハッキリしており、誰もが認める芸術性を持っています。(私は判らないけど)でも、ピカソがそういった個性を出す前の、おびただしい数の写実的なデッサンを見たことがあります。いろんな技法を学び、吸収して自分の出せる個性を見出したのだと感じました。
ピカソほどの大芸術家では決してありませんが、わるだくみの方向性としては今までの作品選びは間違っていなかったものと思います。
まだ色を持たぬ劇団わるだくみが次に通らなければならない道は・・・。
お笑い系、コント系、悲しい系、落語系(?)、そして必ず通らなければならない系統の一つ、『戦隊モノ』に挑戦です。縁あってか、長岡を拠点に活動する「ジョイントアクションクラブ」の方にも共演&アクション指導をしていただき、さらに強力な2名の助っ人ゲスト&レンタル移籍スタッフを加え、団員フル稼働総力を結集しまくった力作となりました。
演題は「大人も笑って泣ける戦隊もの」大阪発・東京を中心に活躍しているTEAM発砲B-ZINの傑作「変身戦隊ゴメンバー」をわるだくみ色でお送りします。
日曜日だけの公演、しかも2公演ということもあり、お客様より出演者が多かったらどうしよう・・・という不安もありますが、夕飯のおかずにわるだくみの味がご堪能いただければ幸いです。
本日は誠にありがとうございました。

 

『進化する劇団』
演劇製作集団あんかー・わーくす
制作 上杉一隆

本日は劇団わるだくみ第2回公演「変身戦隊ゴメンバー」に御越しいただきまして誠にありがとうございます。
第2回公演から「スタッフワーク出向」という形で関わらせて頂いて、早いもので4度目の公演になりました。
「わるだくみ」さんは良くも悪くも真っ白な劇団です。役者さんも個々人において実力差がありますし、スタッフワークも当初は右往左往でトラブル等もありました。しかし情熱というものは恐ろしいもので、公演の度に役者とスタッフワークの能力が目に見えて向上していくのを感じています。スタッフワークに関しては皆さん個々の経験を最大限に生かして、今やスタッフ専門を看板に掲げている「あんかー・わーくす」を凌駕している分野さえあります。
その結果、出向している私たちの仕事が「徐々に無くなっていく」という「満足感」を毎回味わっています。これも団長の高橋さんの人望の賜物でしょう。事実非常に人が集まりやすい雰囲気です。そしてスタッフワークは皆さん働き者です。稽古も公民館の時間内にとどまらず公園で深夜までやってしまったり、「やり過ぎなんじゃないか?」と心配になったりします。

実直で真面目で一生懸命。そしてお客さんをどう楽しませるか?というスタンス。今の「わるだくみ」さんの成長の原動力だと思います。
いつの日かわるだくみさんからダイレクトメールが届いてお金を払って観劇に行くという「あんかー不要の日」が来るのを期待しています。そのときはせめてバラシだけでも参加させていただければと思っています。

さて、今回の演目「変身戦隊ゴメンバー」は私が以前所属していた劇団で今回の舞台スタッフ中澤と「いつかやりたい」と思っていたものです。「わるだくみ」さんに関わった当初から「これをやれるのはここしかない!」と団長の高橋さんに勧めていました。希望がかなって、ワクワクしながら企画が進んでいくうちに、代表の高橋さんが演出と出演を兼任することになり、客演が5人になったり、小道具と衣裳も本格的になったり、映像とBGMも手が込んできたりと、大仕事になってしまいました。
というわけで今回スタッフワークを統括するプロデューサーという役職をやらせていただく事になりました。私自身初体験の仕事です。おかげさまで私自身も進化させて頂いています。それでは皆様ごゆっくりお楽しみください。「笑って」「ぐっ」と来て楽しんでいただければ幸いです。

舞台写真

当日配布パンフレット